建設業界では、技術者不足と建設コスト高騰の問題が深刻化しており、特に２０２４年問題により技術者の不足は一層深刻さを増すと予想されています。また、技術者の確保の観点からも、適正なコストの分担（価格転嫁）にも注目が集まっています。
そうした中、私どもは、鉄骨ファブの業務・コストの両面に関わる重大な問題として、鉄骨製作図の作成に関する諸問題を調査・検討し、別添の要望書の作成に至りました。本問題で特に是正・解消が必要と考えているのは次の３点です。

➀鉄骨製作図の作成において「もの決め工程」が遵守されず、承認・確定が遅延していること（それによって鉄骨製作（及び建方）の期間が圧迫されている）
➁鉄骨製作図の基になる設計図書が不足又は未確定で、設計変更・変更指示が多様されていること（もの決め工程の遅延、鉄骨製作図等の手戻りの原因）
➂上記の問題による工程遅延、鉄骨製作図の手戻り（業務量の増加）が下請契約（工程、下請代金額）に反映されず、鉄骨ファブの負担とされていること

本問題を皆様方にも知っていただき、是正・解消に向けたご理解とご協力をいただきたく、要望書をもってお願いする所存です。詳細は、別添の要望書をお読みください。

一般社団法人全国鐵構工業協会　会長　永井毅
協同組合岡山県鉄構工業会　　　理事長　妹尾一人